騎西地区で3月下旬から「花かけ」と呼ばれる梨の人工授粉作業が始まりました。一面に咲いた白い小さな花にあらかじめ採取しておいた花粉を丁寧につけていきます。
3月30日から作業を始めた加須市騎西梨撰果所利用組合の小川保夫さんは、20アールで幸水や彩玉、あきづきを栽培。「この作業を行うのは通常4月上旬から。3月に『花かけ』を始めるのは、非常に珍しい。」と話しています。
作業が可能なのは、晴天の日の朝10時から午後3時までで、雨天はもちろん強い風が吹く日も行えません。農家は開花状況と天気の様子を見ながら立ちっぱなしの作業を続けます。
小川さんは「昨年は花が咲いた後に降雪があり肝を冷やしたが、今年は天候に恵まれ作業もスムーズ。このまま無事に収穫時期を迎えられれば。」と期待を寄せ「新型コロナを吹き飛ばせるような美味しい梨を作りたい。」と意気込んでいました。
2021.5月号