広報ほくさい
2020.12月号

ニュースストーリー

農家が児童の先生に

●加須市船越でキュウリを栽培する(株)田島農園は、10月13日に同市立水深小学校児童の訪問を受けました。同社の役員を務める田島祥之さんと充さんが、キュウリの生育過程や栽培管理などについて3年生99名に説明しました。
社会科の授業の一環で、地域で働く人を知ることが目的。児童は出荷最盛期を迎えた晩抑制キュウリのハウスを見学しました。田島充さんは、A・B・C・D規格のキュウリを1本ずつ見せて「どのキュウリが一番いいか」というクイズを出題。子供たちは「D。一番太いし、大きいから」と回答しました。曲がりもなく最も適当な長さであるAが正解であることを伝えると「そういわれたら、Aが一番おいしそう」と納得した表情を見せた子供たちでした。

生育過程を説明する田島祥之さん

田島充さんはクイズを出題


●10月15日に加須市立志多見小学校の学校農園で稲刈りが行われました。この授業は5年生と6年生の児童が参加して行う毎年の恒例の行事。今年は新型コロナウイルスの影響で田植えを体験することができず、待ちに待った授業となりました。
児童37名は、地元農家の長浜章さんと川島達男さん、(有)早川農場の早川良史代表取締役らから指導を受けました。
子供たちは鎌での刈り取りだけでなく、刈った稲を講師役に手渡しハーベスターで脱穀される様子も見学。その後、藁を乾燥させるためひとまとめにして縛り、逆さまにして立てる作業も体験しました。農家のようにはなかなかうまく括ることができない子供たち。稲わらを相手に真剣な表情で悪戦苦闘していました。

稲刈りを指導する長浜さん

川島さんは藁をまとめる方法を説明


●加須市北篠崎でキュウリと水稲を栽培する江森農園は、10月29日に同市立三俣小学校で出張授業を行いました。同園では毎年秋に同小児童の見学を受け入れていましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、園主の江森悟さんが小学校に出向きました。
99名の3年生児童に社会科の授業で「農家の仕事」を教えることが目的です。江森さんはこの日のために春から農作業や農業機械、ほ場などの様子をカメラで撮影しており、体育館のステージ上に設置されたスクリーンにそれらの写真を映しだし、作業の流れなどを解説。持ち込んだ苗やキュウリを近くで見たいと訪れた児童には、腰を落として目の高さを合わせ、熱心に説明しました。
授業の最後に15年以上児童の学習に協力したとして山口真吾校長から感謝状が手渡されると、児童から大きな拍手が贈られました。

山口校長(左)から感謝状

児童に苗の説明をする江森さん